霧が丘で福祉事業所を開いている高崎明さんが地域の子どもたちにオペラ観賞会を贈りたいと準備を進めている。子どもたちの感性を伸ばし、日頃様々な形で事業所の活動に関わってくれる地域に感謝を示した企画だという。
霧が丘の福祉事業所「ぷかぷか」の理事長を務める高崎さんは5年前から、知的・精神障害者らの就労支援としてパン屋やカフェを運営してきた。設立当初から事業が軌道に乗ったら地域に向けた恩返しとしてオペラの鑑賞会を開きたいとの思いがあったという。
恩返しにオペラを選んだのは、今の事業を始める前に務めていた教員時代の経験から。授業の中でオペラに取り組んだところ、練習を重ねるたびに子どもたちの表情が明るくなり、演技や歌に積極性が出てきたことが強く印象に残っていた。「芝居に歌と、複数の能力が必要となるオペラは、子どもたちの表現の幅を広げてくれる。オペラを見ることも、同様の効果が期待できると考えている」と高崎さんは話す。
昨年6月に弁当の製造・販売事業を新たに立ち上げるなど、福祉事業所の運営が順調に進んでいることもあり、高崎さんは今回の公演を決めた。
20年来の付き合いがある「オペラシアターこんにゃく座」に依頼し、今年の7月に公演を行う準備を進めているという。観賞に選んだ作品はパンをつくるロボットが主人公の子ども向けオペラ。高崎さんがパン屋を開こうと思った当時から心に決めていた作品だという。
公演は7月19日、長津田「みどりアートパーク」で行われる。小学生以下の子どもは入場無料、中学生以上は一人3000円。
オペラ基金を設立
高崎さんは今月、この公演開催のための「子どもたちにオペラを・ゆめ基金」を設立した。
公演の費用が80万円と高額にのぼり、福祉事業所の収益では全額補えないためだ。募金箱は「ぷかぷか」の店頭などに設置されている。
高崎さんは「地域の大人が手を取り合い、子どもたちにオペラ鑑賞を届けようと協力し合えれば」と話している。
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