緑区内に現存する有形の資源を登録する「緑区遺産」に、念珠坂(三保町)と餅塚(長津田みなみ台)が認定された。緑区は今後、広報媒体を使ったPRなどを通じ、地域資源を後世に伝えるサポートを行うとしている。
緑区内に現存する有形の歴史的・自然的・文化的資源などで、その価値が地域に認められているものを区民(団体)から広く募集し、登録する「緑区遺産」。
2014年、昭和レトロな街並みを残す「緑新栄会界隈」が登録第一号となったのを機に、現在9つの遺産が登録されている。
今回、新たに登録となったのは梅田の坂下から三保念珠坂公園へと続く「念珠坂」と長津田みなみ台にある「餅塚」。
「念珠坂」は梅田から旧城寺方面、もしくは榎下に抜ける古道だ。1943年に宮根(三保)の杉山神社から薬師谷戸、三保橋を経て、坂下へと続く道ができるまでは住民の生活道路としても利用され、「狭隘で急峻な坂に苦労した」と当時の人々の苦労を今に伝える。同所を緑区遺産に申請した「三保念珠坂公園愛護会」の永田嘉已さんは「昔の人々の思いを今に伝える趣のある古道をぜひ後世に伝えたい」と登録を喜ぶ。
「餅塚」は、1955年以前は小さな祠だった場所。祠が朽ち果て、1988年に地元の有志が石碑を建てた。名前の由来はこの塚の脇で老婆が餅を売っていたことに由来する。餅塚がある上の原公園周辺には桜の木がある。同所を申請した上の原グリーンハイツ自治会の疋田文賢さんは「以前は祟りの噂などもあり、人が近づかなかった。しかし、我々の手で清掃を行う中で、歴史的にも貴重な塚だと分かった。冬も幻想的だし、春の桜も絶景。この魅力を知って欲しい」と話す。
緑区では今後も積極的に遺産登録を増やしていきたいとしており、区内の自治会などの団体に登録申請を呼びかけている。詳細は緑区役所区政推進課広報相談係(【電話】045・930・2219)。これまで登録された遺産は区のHPでも確認できる。
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