鴨居連合自治会の有志らが、地域の社交場「夕どきサロン鴨居」の運営に取り組んでいる。自治会館を会場に月1回、手弁当で社交場を開き、これまで地域と接点がなかったシニア男性らに、仲間づくりの機会を提供している。
「男性が気軽に集える場所が作りたい」―。鴨居の手作り社交場「夕どきサロン鴨居」は、同連合自治会有志らのそんな思いから立ち上げられた。
シニアの引きこもりや、自治会離れなどが地域課題となっていた約4年前、住民同士の交流を促進しようと、鴨居地域でも昼時に開催する「茶飲みサロン」に取り組んでいたが、参加者のほとんどは女性だったという。定年退職後、地域と接点がない男性をいかに地域と結びつけるかは、各自治会の間でもたびたび議題にあがっていたといい、同連合自治会長の板垣憲明さん(当時)や狩野陽二さんら有志12人は、男性が集まりやすい夕方から夜にかけての時間に、社交場のような場所を作りたいと模索を始めたという。
狩野さんらは有志で出資しあって約4年前、「夕どきサロン鴨居」を開所。毎月第1金曜日の午後6時から9時を開所時間と定め、地域住民がよく知る鴨居中央会館を会場に手作りの“居酒屋風サロン”をオープンさせた。参加者が1人1000円を支払うと、酒2杯と料理1品が提供される仕組みだ。
地域活性化の観点から地域の商店を盛り上げたいと、酒や料理の材料は地元商店から仕入れる。調理師免許を持つ佐藤チヨ子さん=人物風土記で紹介=らの手を借り、地元農家からも協力してもらいながら旬のつまみを出しているという。
自治会加入者も
サロンは口コミで広がり、常時30人ほどが集うまでになった。年間数人は「それまで地域との接点が全くなかった」という人が訪れ、サロンをきっかけに自治会に入会しているという。狩野さんは「開所にあたっては行政に助言などをもらいながら体制を整えてきた。一人でも多くの人が地域と繋がってくれたら。皆で力を合わせて続けていければ」と話している。
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