中山2丁目の道路上に21日、通行車両の走行速度を抑制させることを目的としたハンプや狭さくの設置が完成した。近隣小学校の通学路にもなっている生活道路の安全を求める地域住民の声が形になった。
ハンプ(台形状の赤い凸部)や狭さく(道路の一部を狭くするもの)が設置されたのは、中山駅北口の中山地区センターから中原街道に接する休日急患診療所入口交差点までの区間。同区間は、近隣中山小学校の通学路になっており、最高時速30Kmに定められた「ゾーン30」になっている。周囲に中山駅がある立地で、周辺の幹線道路や中山駅東側の踏切を回避する抜け道となっている。それを裏付けるように、同道路を通行する大半の車両が地元住民以外の車両だという。スピードを出す車両も見られ、自転車や歩行者との事故も発生。数年前より地域住民から安全対策を求める声が上がっていた。
2018年8月には中山町自治会、中山小学校、緑警察署、緑土木事務所などで組織された「中山町地区交通安全対策協議会」を発足。同協議会の中で「注意喚起看板などの視覚的対策ではなく物理的対策を行ってほしい」などの課題を共有。速度や急加減速などの履歴を記録する機能を持つETC2.0搭載車両から得たビッグデータを国交省が分析した結果、速度超過や急ブレーキが多発していたことから、同年11月から約1カ月の期間で試験的にハンプなどを設置し、実証実験が行われていた。実験の結果、走行車両の平均速度が7Km(時速)低下するなど一定の効果が見られたことから今回の本設置を決定した。
5カ所で安全対策
設置されたのは「両側の狭さく型ハンプ」、横断歩道にハンプを設置することで横断歩道と歩道を同じ高さにする「スムース横断歩道」(2カ所)、「片側狭さく」、「交差点のカラー舗装」の5カ所。
中山小の永野美雄校長は「地域住民が子どもの心配をし、交通安全の対策を行ったことは学校として大変嬉しく思う」と話した。また、「子どもたちの安全は第一。今後も地域で見守っていきたい」と、中山町自治会の齋藤宏和会長は語った。
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