新型コロナウイルスの影響で中止となった吹奏楽連盟主催のコンクール。3年生に発表の場を作ろうと、中学校6校が参加する独自のコンクールが8月29日(土)に十日市場中学校体育館で企画されていることが分かった。
企画されている「緑区中学校吹奏楽コンクール」は、十日市場、中山、田奈、緑が丘、東鴨居、霧が丘学園の6校が参加する予定だ。
企画したのは、十日市場中学校吹奏楽部の明日山賢一顧問。連盟が主催するコンクールは5月に中止が決定された。同校の部員にそのことを伝えると、多くの部員は残念がった。また、地域行事なども相次いで中止となっており、演奏の場はすべて失われている。
特に、3年生は「最後のコンクールもなくなってしまった。これから何を目標にすれば良いのか」と悩む様子だった。
そのようななかで、運動部は区独自の大会などを開く方向で話を進めていることを知った明日山顧問。「吹奏楽部も何かできないか」。そんな思いから企画を立案した。明日山顧問は「コンクールは集大成となる場。3年生が何もない状態で卒業するのは、あまりにも悲しい。できることは限られるが、3年生にとって、節目の場、思い出になるコンクールにしたい」と意気込んだ。
中山、田奈の吹奏楽部の顧問とオンラインで会議を行い、「どのようなコンクールにするのか」を話し合ったという。
日程は、練習時間を確保しつつ、3年生の受験に影響がでないよう、8月の下旬に決めた。
表彰は行わないが、審査員として作曲家の田村修平さんや長年吹奏楽部の顧問として活躍してきた指導者など7人を呼ぶという。講評のメモを後々渡す予定だ。
演奏曲は自由曲1曲で、7分〜8分程度を目安とする。
感染対策万全に
演奏中以外は、マスクを着用するほか、会場が密にならないように間隔を空けるなど工夫を凝らす。演奏者同士の間隔は1m、演奏者と客席の間隔は3m以上とるようにして配置図を描いているという。
また、演奏者のみの参加で、保護者などが入ることはできない。だが、映像を撮影し、後々見られるようにするという。
明日山顧問は「感染対策を万全に行う。また、夏の暑い時期なので、根熱中症対策も考えたい」と述べた。
十日市場中学校吹奏楽部の部長を務める室屋映月さんは「夏のコンクールは中止になってしまったが、このような発表の機会を頂くことができて、本当にうれしい。悔いが残らないよう、部員全員で精一杯、頑張っていきたいと思う」と笑顔を見せた。
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