県立霧が丘高等学校(石倉隆之校長)はこれまで、27回に渡って学校行事としてチューリップまつりを開催してきたが、今年度から新たに地域の団体と協力する形の地域連携行事としてスタートさせた。
赤、白、黄、ピンク、紫――。
校内の前庭に植えられた色とりどりの鮮やかなチューリップを囲んで、同校の合唱・軽音楽・ダンス・吹奏楽部などのステージ発表などを行ってきた同校のチューリップまつり。これまでも祭の当日は地域にも開放され、多くの来場者で賑わってきた。
昨年同校に着任した石倉校長は「地元の児童生徒が通う小中学校に比べ、高校は必ずしも地域の生徒だけではないため、地域にありながら地域との関係が希薄な部分があるのではないか」と危機感を感じたという。また、来年度から知的障害のある生徒が通常学級で学ぶ「インクルーシブ教育実践推進校」としてスタートさせることもあり、福祉関係での垣根を取り除きたい考えがある。
そこで石倉校長は、地域住民らが生徒たちと交流をはかり、学校の取り組みやなどの理解を深めてもらうことや、生徒が社会に関わる力を身に着けることを目的に、地域連携行事としての開催を企画。昨年度から始まった、学校と保護者や地域住民らで学校運営を行う「コミュニティ・スクール」(学校運営委員会)の中で構想を発表し、その思いに賛同した地域の団体が実行委員会のメンバーに加わることで実現した。実行委員会のメンバーは霧が丘地区社会福祉協議会、霧が丘六丁目まちづくり推進会、若葉台連合自治会、若葉台東自治会、霧が丘KIC、NPO法人ぷかぷか、創作和太鼓集団打鼓音、VINO THRAJ、霧が丘高校PTA、霧が丘高校。
第28回のまつりが行われた13日、パンやクッキーを販売したぷかぷかのスタッフ・石神いづみさんは「ぷかぷかとしても高校生と交流を持てることはとても価値があることだと思う」と話した。また、同地区社協の成瀬健二会長は「素晴らしい取り組み。これを機に地域全体が活気づくことだろう」と期待を寄せた。
「今後は地域の方々が中心となり”地域連携行事”から”地域行事”になっていけばいいと考えている。また、周辺の学校とも連携するなど、つながりを広げていきたい」と石倉校長は語った。
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