全国中学生人権作文コンテスト横浜市大会で最優秀賞を受賞した 祖父江(そぶえ)恵介さん 仲町台在住 15歳
感謝を込めて支え合い
○…「支え合いというテーマは以前から書きたかったものだった」。全国中学生人権作文コンテスト横浜市大会で最優秀賞を受賞した。12月1日に横浜市西公会堂で行われた表彰式では100人以上の観客の前で作品を朗読し、大きな拍手が沸いた。「最優秀賞にはびっくりです。でも自分の考えていることがみんなの心に少しでも響いたのかな」と照れ笑いを浮かべた。
○…支え合いというテーマを選んだきっかけは、障がいを持つ姉の存在。全介護の状態の姉と生活を共にし、「家族にしかわからない大変さがある」という。そんな中で昨年起きた東日本大震災。当時家には姉と2人きり。母や兄が帰宅できない中、不安な時を過ごした。そんな時に同級生の母や、姉の介護をするヘルパーなど、多くの人が心配して声をかけてきてくれた。「胸が熱くなった。姉がいることで周りの方の思いやりの心を感じ取れた」と振り返る。周りの人々や、姉への感謝の気持ちで書きあげた作品は、読む人たちの心に強く響くものとなった。
○…早渕中学校では陸上部に所属。走ることが好きで、自宅周辺の緑道のランニングを小学生の時から続けている。また昨年は生徒会長も務め、友達からの信頼も厚い。「あだ名は『会長』でした」と笑う。人をまとめる立場で学んだことは、それぞれの意見の良いところを拾いつつ、磨き上げること。自分の意見だけを通すのではなく、周りとの協力は忘れない。これはやはり姉と過ごしてきた経験から培ってきたもの。「どんな人も一人では生きていけない。支え合って生きるからこそ『人』だと思います」
○…現在は受験シーズンの真っただ中。毎日勉強の日々が続く中で、仲間と競い合うことが何よりのやりがいとなっている。将来の夢は人を元気づけられるような仕事をすること。周りの支えに感謝しながら、次は自分が他人を支えられるような存在を目指していく。
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