3月19日付で都筑警察署長に就任した 野尻 幸雄さん 茅ケ崎南在住 58歳
最後まで全身全霊で
○…区内の安全を守る都筑警察署。その11代署長に3月19日付で就任した。「都筑は凶悪犯罪も少ない穏やかな街。先代の伝統をしっかり引き継いでいきたい」と意気込みを語る。今年で20周年を迎える都筑区は市内で最も新しい街の一つ。「私が働きかけていくことが今後の礎になるはず」。さらに成長を続ける街の治安を守るべく、襟を正して日々の業務に臨んでいく。
○…就任前は本部の地域指導課に勤め、県下の交番やパトカーの管理をしていた。「やっぱり街の人と直接話せる仕事がしたかった。人と話すのが好きだから」と笑顔を見せる。長い経験の中で培ってきたことは「常に区民の立場に」ということ。堅苦しいと思われがちな署長のあいさつも親しみを持って接していく。「どんなにためになる話でも、聞いてくれなきゃ意味がないからね。皆さんが注目してくれるような話がしたい」。ざっくばらんな性格で、地元に愛される警察署を目指していく。
○…宮崎県生まれ。高校卒業後、進路に迷った時に背中を押してくれたのは地元の警察官。その警察官は元神奈川県警勤務で、神奈川の魅力を教えてくれた。「山育ちの私にとって、湘南の海が憧れだった」と照れながら振り返る。その思いが通じたのか、初めての赴任先は鵠沼(藤沢市)の交番。憧れの湘南に胸を高鳴らせたが、待っていたのは500台を超える暴走族の取り締まり。夜通しで対策を練ったこともあった。それも憧れの海と、近隣に住む人たちの安全を守るため。あのころの全力投球の姿勢は今も変わらない。
○…就任と同時に家族と離れ、区内の官舎に移った。まずは街を知るため、休日には区内の緑道や公園を散策するのが楽しみだという。「これから花も色づく季節。緑道を通って都筑を一周したい」。40年あまりの警察官人生ももうすぐ定年となる。最後まで気を緩めることなく、全身全霊で街の治安を守っていく。
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