「横浜マラソン2015」フルマラソン女子の部で初代女王に輝いた 高田 佐知恵さん 東山田在住 42歳
走れる喜びかみしめて
○…2万2462人が疾走した横浜マラソン・フルマラソンの部。女子出場5615人の栄冠はママさんランナーに輝いた。「故障明けで2年ぶりのフルだったので不安でした。育児もありギリギリの線で出場することができました。地元開催だったし、これまでの優勝の中で一番嬉しかったですね」と声を弾ませた。記録は2時間56分31秒。家族や仲間の応援が活力となり、記念すべき大会の初代女王となった。
○…いわゆるエリートランナーではない。自身の陸上人生を「挫折の連続」と振り返る。青葉区で生まれ育ち、小学生の時に藤沢市へ。長距離走者として七里ガ浜高校、日本体育大と進み、ヱスビー食品、天満屋と名門実業団にも所属した。順風満帆な陸上人生に見えた。しかし、そこに自分らしさは見出せず、陸上と距離を置くように。「大学で初めて団体行動というか、看板を背負って走るというプレッシャーを感じて『自分には向いてないかも』と。実業団もやはり続かなくて、故障の繰り返しで心がきつかったですね」
○…転機は何気ない日常から訪れた。「近所の緑道を歩いていたら気持ちよさそうに走っている人がいて『走りたい』って思ったんですよね。少し走ってみたら意外と走れて、また少しずつ大会に出たりするようになって」。約10年のブランクを経て、再びシューズを履いた。市民ランナーの集う『多摩川クラブ』でご主人と出会い、結婚、そして出産を経験。生活は一変し、これまでとは違った形でマラソンと向き合うようになった。
○…子育てと家事で多忙な日々を送るが、4月からは職場復帰も。「働きながらでも走り続けたい。頑張りすぎず自分のペースで」と言葉を添える。夢は親子マラソンに出ること。2歳児ながらすでに1Km以上走ることもあるとか。そんなママさんランナーの次なる目標は「来年も横浜に出ること」。そう力強く語った。
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