1月からカジュアルフィットネスNAS港北で「ミュージカル入門クラス」を開いている 岡本 隆生さん 茅ケ崎南在住 67歳
「死ぬまで」舞台人
○…劇団四季に41年在籍。数多くの舞台で俳優として第一線で活躍してきた。退団後、2013年に横浜丘の手ミュージカルスタジオ(東山田)を立ち上げ、自身の経験を40代から住む地域に還元している。「笑顔や感動を一緒に分かち合える場にしたい。スポーツジムでミュージカルって珍しいでしょ。裾野を広げたい」。1月からはじまったジムの入門講座には8人の生徒が集まった。
○…英語教師になろうと徳島から上智大学英文科に進学。「帰国子女が多くて、自分はできるほうじゃなかった…」。教師の道をすぐに断念した。話すのが苦手な田舎育ちの青年は「社会に出るまでに克服したい」と、未経験で演劇部の門を叩く。「拍手をもらったときの快感が忘れられなくて」。舞台への情熱に取りつかれた。学内に演劇発表の場が少ないことを憂い、副学長に直談判。講堂を演劇に使えるように、改修費用を引き出したことも。就職活動は思うようにいかず「親に勘当されるのを覚悟で演劇の道に行く」と決意した。
○…大学の先輩が所属していたことが契機となり、当時無名の劇団四季に入団。研究生からのスタートだった。入団後1年間は生活のため、築地の商店でのバイトと掛け持ち。「店長の早口な江戸弁は、芸の肥やしにもなった」と笑う。2年目からは年間200ステージをこなし、舞台がない日には稽古が入る生活に。10年かけて正劇団員となり、20年近く主演を務めた「はだかの王様」や「オペラ座の怪人」など数多くの作品に出演。「舞台俳優の務めはお客さんを引き込むこと。死ぬまで修業だよ」
○…異業種交流会などにも積極的に参加する行動派。「舞台の世界でずっと生きてきたから、他の仕事をしている人と話すのが楽しくて。刺激をもらえます」と笑みを見せる。「ミュージカルから都筑を盛り上げたい。都筑は私にとってふるさとですから」。自身の経験や思いを生徒に託す。
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