都筑区剣道大会を12日に主催する区剣道連盟会長の 城田 政春さん 緑区在住 67歳
正しい心へ導く剣士
○…連盟の会長として5年目、3月12日に行われる区大会を指揮する。区内の小学生から大人まで約300人の剣士を束ねるリーダーだ。「剣道が人生を変えた。おとなしかった自分がいつの日か強い体と心を持てるようになっていた」と自信に満ちた表情で語る。
○…金沢区生まれ、緑区育ち。「自分も父のようになりたい」と剣士だった父親の背中を見て成長。田奈中学校3年の時に発足した剣道部の一期生として入部した。以来、中高大と青春時代を剣道に捧げた。「『練習中は水を飲むな』の時代。それでも厳しい練習に耐えられたのは、自分の弱い心に打ち勝つため」と当時を振り返る。23歳の時、上司に誘われ川和剣士会の若手助手として子どもを指導。「昔の子どもはやんちゃだった。体当たりで教えた事もあった。そんな教え子が立派な大人になっている姿を見ると自分も元気が出る」。45年経った今は識見優秀な指導者として教士7段を有する師範になった。
○…19歳の時、愛車にいたずらをされ、車体が傷ついた。一カ月間、一人で張り込みを続け犯人を捕まえた。「やっと見つけた。無我夢中で飛び込んだ」。正義感溢れる青年は大学卒業後、神奈川県で警察官になった。警備課時代には天皇陛下や大臣を護衛。「何が起こるか分からない。緊張の連続だった。でも陛下をお守りしたのは私の誇りです」と胸を張る。自身が父親に魅かれたように、次男も警察官の道を選んだ。
○…趣味は魚釣り。20kg級のカンパチを釣り上げる事もあるという。そのほか、ダイビングを行うなど海を愛するアウトドア派だ。また高校3年からは、毎日欠かさず日記をつけるというマメな一面もある。「読み返してみると剣道の事ばかり」とやはり、頭の中は剣道でいっぱい。「今後も教え続けたい。思いやりや勇気、人としての正しい心を養ってほしい」。自身の人生を豊かにした剣の道をこれからも教え続ける。
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