勝田山 最乗寺でカルチャー教室を企画する僧侶の 日野 正胤さん 勝田町在住 44歳
「新たなご縁が人生の財産」
○…笑顔で帰る参加者を見て「企画して良かったなぁ〜って、自分の活力になる」と嬉しそうに話す。開創約530年前、浄土真宗本願寺派の寺院で書道やヨガ教室、フラワー講座を開催する発想力のあるアイデアマンだ。「最乗寺カルチャー教室」で初めて寺院に足を運ぶ人もいる。「仏事やお墓参りだけでなく、新しいご縁がたくさんできることが私の人生にとっての財産」と出会いに感謝する。
○…鹿児島県出身。祖父は住職、父親が西本願寺鹿児島別院で宗務員として働く「僧侶家系」の次男として生まれ育つ。幼稚園併設の別院境内は木登りやサッカーをする遊び場だった。「怒られたこともあったけど」と苦笑い。小学生時代は同院が夏休みのラジオ体操会場で、袈裟姿の父を見つけると「格好よくて、誇らしい気持ちになった」と幼少期を振り返る。
○…高校まで鹿児島で過ごし、京都の仏教系大学へ入学。当時は仏門に入ることは考えておらず、歴史が好きだったこともあり文学部史学科で勉学に励む。「歴史に携わる仕事がしたい。考古学者にも憧れた」。友人と青春18きっぷを購入し、日本全国の城を見て回った「城マニア」だ。お気に入りの城はとの問いに国宝の天守群が圧巻の「姫路城」と即答。「当時のまま、現存しているし、敷地面積も凄まじい」とマニアックな一面を覗かせた。
○…大学卒業後、一般企業を経て、縁あって11年前に最乗寺へ。「よそ者の私を受け入れてくれた地域に恩返しがしたい」。今は、僧侶のほか、保護司や消防団団員、町内会理事など地域活動にも尽力する多忙な毎日だ。息抜きは妻、長男との外食。ニュータウンの回転寿司やファミレスにもよく行くそうだ。12月にも新たな講座を開催予定。「お寺の敷居を低くしたい」。今後の活動が楽しみだ。
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