えだきん商店街で花の手入れを行う 高橋(たかはし) つめ子さん 荏田南在住 67歳
花で繋ぐ”笑顔の商店街”
○…港北ニュータウンの誕生と共に1983年から理容室を営む。かつては何でも揃う賑やかな商店街だったが時代の変化で店舗数は最盛期から減少。「花を沢山植えてほっとできるまちにしよう」と2001年から住民同士で区の花のサクラソウを育て始めた。利用客から貰った苗を自己流で育てていると地域の詳しい人がアドバイスしてくれた。色の見分け方なども教わり、花が一つ、また一つと繋がりを広げてくれた。「花を介せば知らない人とも話せるから、住民同士の縁をつなぐ花を育てていきたい」
○…岩手県一関市出身。世界遺産である中尊寺は遠足で行った思い出の場所だ。子どもが好きで子ども関係の仕事に就きたいと考えていたが、兄から「手に職を持った方がいい」と言われ、15歳で故郷を後にし、横浜の弘明寺(南区)へ。通信教育で理容師になるための勉強をしながら、住み込みで修業した。親元を離れ、知り合いもいない生活に布団をかぶり泣いたこともあった。「今は頑張るしかない、帰れない」。自分を奮い立たせ乗り越えてきた。
○…「剃刀をしているとお客さんが気持ちよくなって眠っている顔を見るのが嬉しい」と理容師としてのやりがいを語る。1年半前に夫が脳梗塞になってから店は一人で切り盛りする。この道一筋52年、「腕に職があったからなんとか乗り越えることができた」と前を向く。
○…えだきんに来て38年。「故郷を出て、みんなでつくってきたまち。ここに住む人にとって帰る場所・故郷になれば」とまちづくりへの熱意を燃やす。商店街でやりたいイベントのアイデアは尽きない。「花が繋いでくれた出会いとご縁に感謝して生涯現役」。これからも地域に笑顔の花を咲かせていく。
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