ひかりが丘学童保育所の運営委員長に今春就任した 山本 茂さん 上白根町在住 70歳
険路越え、無上の喜びへ
○…市営住宅「ひかりが丘団地」に住んで40年近く。自治会役員などを経て定年退職前、当時の自治会長の誘いで学童保育所に関わるようになった。9年前に始まった車送迎が働く親のニーズと合致。地元の四季の森小のほか都岡、川井、白根、上白根小から計28人の児童を受け入れる。労力や費用の負担は増える一方だが、「子どもは国の宝。無限の可能性がある」と前を向く。
○…「学童は(ひかりが丘団地)自治会の理解と協力あっての運営」と強調する。保育所の建物は元集会所で、自治会の納涼祭や演芸会には児童も参加する。「地域に還元したいという気持ち。子どもの歌や踊りは年配の方々が喜ぶから」。防災拠点や地域ケアプラザ、学校など各機関の役職を自ら10以上兼任する。「山本さんが言うことなら何でもやるよ」という声に支えられてきた実感がある。「本当にありがたいこと」
○…中区生まれ。横須賀市立馬堀中学校では小泉純一郎元首相と同級生だった。高校卒業後、横浜市内のアクリル樹脂製造会社を経て、建築資材の問屋に62歳まで勤めた。自治会に足を踏み入れたのは50歳を過ぎたころ。副会長の後、事務局長を10年近く務めた。現役だった当時は残業もあまりできず、慣れないパソコンで書類作成をするなど、会の取りまとめに追われた。自治会活動で忘れられないのは、孤立死問題。独居老人が見つかると、日曜や夜間でも立ち会って助けた記憶だ。「そういう方々と身近に触れて辛かった。高齢化が進む中、自分にできることは何か考えるようになった」。同い年の妻に健康を気遣われ、4年前に自治会から退いたが、その思いがなくなることはない。
○…旅行や登山が趣味で、学生時代から国内各地を回り続けている。先日も高校生の孫と2人で、白馬に行ったばかり。「自分の足で歩ける限り続けたい」。若さの秘訣を問うと「(学童の)指導員にいつもいじられているから」と微笑んだ。
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