万騎が原地域ケアプラザで浴衣の着付けと所作講座を行う日本舞踊師範の 水木 歌寿杏(かずあん)さん(本名:石川 江利子) 南本宿町在住 40歳
「日本舞踊を身近に」
○…「日本の”かっこいい美”に気づいてほしい」と目を細める。元禄時代から続く日本舞踊水木流の師範として、地域で子どもたちを中心に指導する。「伝統的な日本の文化を身近に感じてもらいたい」と、夏には大人向けの浴衣の着付けと美しい座り方や立ち方などの所作を教える講座を開催。「まずは、『こういうものがあるんだ』と気づいてもらえたら」と意気込む。
○…大学入学時に、興味本位で日本舞踊のサークルを見学し、講師の演技に感銘した。「すっごくすてきだったので。日本舞踊は自分をあまり出さず、顔で表現することも少ない。それが合っていたかな」と語る。結婚を機に旭区に転入し、第二児の出産の際に、子育てと稽古を両立させるため、会社を退職。子育てが少し落ち着いた5年前に、子どもたちに指導しようと、地域ケアプラザなどの施設を使って、教室を開始した。「最初の頃はママ友に声をかけて、子どもたちに指導する練習をしていました」
○…静岡県出身。小学生の頃はバスケットボール、中学高校はソフトテニスに没頭していた。大学進学を機に上京するが、就職して再び地元へ。その際に日本舞踊も一時離れるが、「やっぱり続けたいと思い、毎週末、静岡から品川まで東海道線で通っていました」と話す。現在は10歳の息子と7歳の娘の母。
○…5年前に比べ、だんだんと指導する子どもが増えてきた今、「生徒たちの力をさらにつけるために」と自身も着付けや所作などの基本を改めて学び直している。「自分ができる中で最高を尽くそうと心掛けています。亀の歩みかもしれないけど、欲張らずに挑戦したい」と語り、日本の伝統文化を継承していくため、ゆっくりと確実に歩みを進めている。
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