ライフル射撃「ビーム・ピストル」で岐阜国体に出場する 塚田望美(のぞみ)さん 県立旭高校2年 17歳
銃身に「負けず嫌い」込め
○…ビーム・ピストルは立って銃を片手に構え、制限時間内に光線で10m先の標的を撃ち、得点を競う競技だ。4月の関東大会県予選、5月の総体県予選にビーム・ピストルで出場してそれぞれ優勝。7月に国体強化選手に選ばれ、8月末の関東ブロック大会予選で4位に入り、繰り上がりで国体出場の3人枠に滑り込んだ。「3人の中では最下位なので自信はないけど、自分のベストを出し切りたい」。全国の舞台を前に、気持ちを新たにする。
○…母親も旭高校のライフル射撃部出身で、同世代に日本一の選手もいる伝統校だ。高校では「他校にない、珍しいことをやりたい」と同部へ。長い銃身を両手で支えるライフルが競技の基本、という部の考え方があり、ライフル一筋だったが、先輩の影響で今春からピストルもやるように。5月の総体県予選はビーム・ライフルでも出場し、約50人の中から上位8人が進めるファイナルに6位で進出。10発を撃ち、最後の1発が満点の10点か9点なら本戦が射程圏内だったが、8点で惜しくも逃した。「1年に1回しかないチャンス。悔しかった」。敗北を乗り越え、次の舞台を見据える。
○…ライフル射撃とは「自分が本気で打ち込めるもの」。ライバル、特に同世代に負けたくないという気持ちが向上心の源だ。中学2年の頃まで没頭したそろばんが「負けず嫌い」と、競技に不可欠な「集中力」を育んできた。部活では集中力を高めるために、座禅を組むことも。ライフルの練習場は校舎の廊下で、ピストルは機材がないため横須賀市の射撃場に通う。不十分な環境でも、目標を持って地道な努力を続ける。
○…8月の関東ブロックではエア・ピストルで国体に出場するロンドン五輪代表・松田知幸さんと偶然出会い、撃つときの姿勢など直々にアドバイスをもらうことができた。「国体で再会できるのが嬉しい」。決戦は10月3日。結果にこだわり、やれることをやり尽くす。
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