8月29日に開催される「がじゅがじゅFES2015」の実行委員長を務める 小林 英生さん 金沢区在住 48歳
「人を幸せにしてこそ」
〇…「笑い、驚き、感動を与えたい」――そんな思いを形にした、初開催の音楽イベント「がじゅフェス」。その実行委員長を務める。大学で本格的に始めてから今に至るまで常にそばにあった音楽。「音楽フェスと言えば夏。金沢の夏を代表するイベントに育てたい」と意気込む。
○…フリーのドラマーとしてツアーで全国を巡り、アルバイトで生計を立てる暮らしを30代半ばまで続けた。そして一度も就職することなく、40歳で会社を設立。「最初はうまくいかなかった」と照れ笑いする。だがインターネットを通した出会いがガラリと人生を変えた。「仕事は目的ではなく手段」――同い年の社長の言葉に衝撃を受けた。「マジかよと思った。会社を通じて社会貢献するなんて、考えたことがなかったから」。それから、仕事は「金を稼ぐため」ではなく、「社会を良くするため」のものに変わった。
○…「奈良県出身で、仕事相手も都内が多く、金沢が地元という意識はなかった」。一昨年、知人の紹介で金沢ロータリークラブに入会した。「地元の名士ばかり。こんな世界があったのかと思った」。金沢まつり花火大会を会員と一緒にビルの屋上から見たときのこと。花火と共に金沢区を一望できるロケーションに「結構感動したんです」とにっこり。「ここが自分の地元なんだ」という思いを新たにした。現在は「地元のために」と、RCの活動だけでなく、小児ホスピス設立や清掃活動、防犯活動など幅広く活躍する。
○…3人目の子どもは会社設立と同年、障害を持って生まれた。「自分では、しゃべれなくて、動けなくて。なぜ生まれてきたのか」。悩んだ末に、たどり着いた答えは「みんな幸せになるために生まれてくる」。その方法や役割は人それぞれ違っても、目指すことは同じ。「自分の場合は人を幸せにすることが幸せです」。構想は数多くある。持ち前の実行力で、走り続ける。
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