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熊本地震に寄せて描いた絵が「くまモン頑張れ絵」の活動に広がった、漫画家の 森田 拳次さん 富岡東在住 77歳

公開:2016年5月19日

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笑いを灯す”漫画的人生”

 ○…「どんな苦しい時も笑いを忘れない」。満州引き揚げから激動の日本を生き抜いて得た教訓が、ギャグ漫画家たる所以にある。熊本地震発災直後には「くまモン」をもじったギャグとイラストを添え、朋友・ちばてつやさんに送信。それが発端で全国に輪が広がった。ペンで笑いの光を灯す――漫画家の定めだ。

 ○…「のらくろ」を読み潰した幼少時代。6歳で終戦を迎えると命からがら一家で帰国。囚われた日本兵に向けしなる鞭、中国人の歓声、消えない記憶が染みついていた。「白い紙には夢も希望もあった。お腹も満たされる気さえした」。家族が出払った夜を一人でしのぐため、鉛筆を走らせたのが漫画家の原点といえる。17歳でデビュー。8年後には「丸出だめ夫」で一世を風靡する。「落ちこぼれを差別する風潮があった当時、彼らのために明るいダメ少年を描きたかった」

 ○…何本も連載を抱える中、「寝る間も惜しい」とどこへでも原稿を持ち出した。「日ノ出町のストリップ劇場でだめ夫を描いた」と笑う。一日に仕事と遊びをつめ込む。その頃、表現もどんどん濃縮されていった。一コマ漫画に価値を見出し渡米。失敗を繰り返し得たのが、言葉を用いない表現だった。「世界中で笑いを共有できる。貧富や人種の差に関係なく、人間の業と反戦を描きたい」。一本の筋が通った。一コマ漫画に馴染みが薄い日本では、酒代を削り月刊「ひとこま」を発行。憧れののらくろ作者に送ると、毎月酒代が送られた。

 ○…「人は出会い」と言う。戦後50年には引き揚げ漫画家たちと、その経験を伝える画集を刊行。心にいつもあった、満州で見た日本兵を一枚の絵に現した。家族の評価は「寅さん」。まさに家に帰らず遊び歩いていると、ひとこまが縁で出会った山田洋次さんに叱られたことも。「火葬の時はさつま芋を入れて、焼きたてを食べてほしい。面白けりゃ良いがテーマ」と笑わせる。”漫画的人生”を貫く。

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