サインワイン奏者でミャンマーの伝統音楽を日本で伝える ボ·トゥ·レインさん 金沢区金沢町在住 35歳
ミャンマーの音楽伝える
○…来日してからはや7年。横須賀市の車工場でアルバイトをしつつ、演奏依頼があれば参加する日々をおくる。主に演奏するのは、環状の木枠の内側に20個程度の太鼓が括り付けている打楽器・サインワインだ。「ミャンマーにいれば、音楽で生活できる。それでも日本でミャンマーの楽器や音楽を広げたい」
○…首都ヤンゴン近郊で生まれ育つ。太鼓を始めたのは15歳くらいの時。ソロ、グループ含め国内大会で金賞8個、他の賞もあわせ32の賞を獲得するなど、伝統音楽を担う若手音楽家として活躍してきた。複数の太鼓があるサインワインはその音階でメロディーを作れる打楽器。「それが特長だし、面白い」とにっこり。だが、組み立て準備が大変で音も出るので「なかなか練習ができない」と残念そうだ。
○…2013年にASEAN友好協力40周年事業でミャンマー代表として初来日。その時に音楽を通じて知り合った在日ミャンマー人に「一緒にミャンマーの音楽を伝えましょう」と誘われ、翌年から東京に移り住んだ。1年半後に京急富岡駅近くに越してからは、金沢区内で暮らす。「東京より広いし、自然が豊かで静かで仕事に近い」。今の自宅近くの称名寺はお気に入りの場所。アウン・サン・スー・チーさんの応援歌もここで作ったという。
○…昨年2月にクーデターが起き政情不安な母国を思う。「ニュースで知っていると思うが、コロナ禍もあり、とても困っている」。祭りなどでの演奏や日本語と英語の動画配信などで、日本人に聞いてもらう機会を増やしたいとも。「ミャンマーの音楽を聞いたり、知ったりすることが応援になる。色々なところで演奏したいので、機会があれば呼んでほしい」と話した。
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