昨年4月にNPO法人化した金沢国際交流ラウンジの初代理事長を務める 四元 くみ子さん 金沢区釜利谷南在住 67歳
感謝の言葉に支えられて
○…昨年4月にNPO法人化してから特に感じるのは「地域との結びつきの大切さ」。「『外国人のコミュニティを守る』ことが第一ですが、彼らが生活しているのは地域だから」。金沢ラウンジフェスティバルや他団体との交流イベントはそのきっかけにも。「イベントなどを通して外国人と地域のつながりを深め、外国人が安心して暮らせるまちづくりに貢献できれば」と話す。
○…結婚を機に金沢区に住んで40年近く。好きだった英語を活用して何かできればと、同ラウンジの前身団体に参加した。9年間、通訳など外国人との接点を一つひとつ築いた先に、2007年の同ラウンジのオープンがあった。「金沢区は中南米の方も多い。交流していくとコミュニケーション力が必要だと思って」。スペイン語を独学で勉強し、今では英語と同じように会話が楽しめるように。「勇気を出して来てくださるので、少しでも喜んでほしい」
○…コロナ禍では同ラウンジの必要性を改めて感じた。「失業した」「子どもの学校のことが分からない」など、閉鎖された窓口の張り紙に記した電話番号に藁にもすがる思いでかけてくる利用者たち。「ちょっとしたことで安心できる人もいる。応えてあげたいと思っちゃいますよね」。日本人が知ることができる同じ情報を何とかして伝えたいと活動する。
○…「長年続けてこられたのは、外国人の喜んでいる姿や『ありがとう』の言葉があったから」とにっこり。利用者の多くが「話しやすい」と感じるのは、親身になって聞く姿勢があるからこそだ。現在、会員は約110人。「私自身、活動を始めて仲間も増えたし新たな発見があった。賛同してくださる方がもっと増えれば嬉しい」と話した。
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