「よこはま金沢EV開発中小企業連合」の代表を務める(株)ミナロ代表取締役 緑川 賢司さん 柴町在住 43歳
人との化学反応を楽しむ
○…「ビジネスとして成り立つかはともかく、金沢産業団地の人々の”なんとかしたい”という思いをつなげることが目的」。団地内の企業が協力し地元の部品でカスタムEV車を作ろうと発足した「よこはま金沢カスタムEV開発中小企業連合」の代表を務める。「採算を考えればやる人はいないと思う。でもEVは注目されている分野。分かりやすく、アピール力はある」と話す。
○…自身が経営する(株)ミナロを設立した時、まず着手したことは顧客を獲得することではなく、協力会社を作ることだった。「仕事もないのに、(仕事が)来たら協力して下さいって頭をさげて回った」と笑う。主力の仕事は木型モデル製作だが、「他社の協力があればどんな仕事が来ても受けられる」と考えてのことだったという。「人間が1人じゃ何もできないのと一緒。地域の技術を合わせれば、様々な受注に対応できる」。そんな在り方が「リーマンショックも関係ない」と言い切れる会社環境を作った。
○…ものづくり企業数社とボックスカート製作やレース出場、アーティストと協働したバイク風のオブジェ製作など、他者との関わり合いの中で、本業でないことにも積極的に挑戦してきた。「人と人があっての化学反応。仕事以外の話もあっていい」。無駄に見える話から新しいものが生まれていく過程を楽しむ。「無駄をカットしてコスト削減すれば、利益は上がるというけど、”必要な無駄”ってあると思う」と話す。
○…今後はソーラーパネルの活用やLEDを利用した菜園など「食べ物・エネルギー」にも取り組みたいとか。「そんな中小企業があってもいいんじゃない?」とにやり。この構想を、アニメのガンダムに出てくる会社にちなみ「アナハイムプロジェクト」と名づけた。様々なアイデアをひたすらアウトプットし続ける原動力は何なのか? 「溜め込むと腐っちゃうから」。流れるようにさらりと答えた。
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