横浜市ゲートボール連合の会長を務め、1月22日、横浜スポーツ表彰の受賞を受けた 岡田 喜久雄さん 東朝比奈在住 77歳
「役立たない経験はない」
○…「退職以来の大きな花束をもらった。これからも続けていこうという気持ちになる」と控え目に受賞の喜びを話す。「こんなに長くゲートボールに関わることになるとは」と感慨深げ。北海道根室市でゲートボールが生まれて今年で70周年。だが、高齢化や趣味の多様化が進み、会員は減少傾向にある。「これを契機に会員増強と活性化を図っていきたい」と意気込む。
○…昔から体を動かすことが好きだった。2005年、競技のいろはも知らない中、横浜市職員の経験を買われ、横浜市ゲートボール連合の副会長に。事務的な業務や市とのパイプ役を務めると、やがて競技そのものにも興味を持つようになった。「やってみると面白かった」。ゲートボールをより深く知るため、1級審判員をはじめ国際審判員、公認スポーツ指導者も取得。「頭を使うスポーツ。ゲームを読み、作戦を立てる。個人競技にはない面白さがある」とその魅力を話す。
○…練習は地域の仲間たちと。プレー前は足が痛いといっていた人が、ボールがゲートをくぐり思わず走ることも。夢中になって楽しめる環境が心地良い。「健康づくり、仲間づくりには非常に良い」と笑顔を見せる。仲間を増やそうと金沢区では毎年4月から9月の毎週水曜日、「新人教室」を開く。継続する難しさはあるが、「そこに行けば、教える人がいて遊ぶことができる。そういう場所があるのは、競技を広めるためにも大切」と力を込める。
○…「役立たない経験なんてないと思うんです」。自治会で会計を任され、悔しくて覚えたパソコンは、今や無くてはならない道具になった。「お年寄りのスポーツ」と思っていたゲートボールも、関わることで世界が広がった。だからこそ多くの人にゲートボールの良さを伝えたい――。イメージを変える第一歩は、「自分たちが元気はつらつでプレーすること」。「変える努力を怠らず、多世代に広げたい」と願う。
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