6月24日の総会で磯子交通安全協会の会長に選任された 室井 烈さん 磯子区栗木在住 73歳
長生きのお返しに社会奉仕
○…磯子区の交通安全活動に関わること42年。いまや一番の古株となった。このたび、10年以上会長を務めた黒川順吉さんからバトンを受け継ぎ、交通安全協会の会長に就任。「悲惨な交通事故が一件でも磯子から起きないことを願い、活動を続けていきたい」と力強く決意を話す。
○…太平洋戦争終戦の年、栃木県の防空壕の中で生まれた。名前の「烈」(いさお)は、厳しい時代も生き抜けるようにとの願いが込められているという。大学卒業後はタイプライターなどの製造・販売を行う外資系企業へ。外国人が多い山下町をホームグラウンドに営業に力を注いだ。結婚を機に妻の実家の自転車店を手伝うように。防犯登録で交番に通っていたことが、交通指導員になるきっかけになった。
○…現在は1日と15日の月2回に数が減ったが、30〜40代の頃は毎週、交差点に立ち登校する子どもらの安全を見守った。また、二輪車のヤングライダースクールの講師を務めるほか、特に力を注いだのが小学校の自転車交通安全教室だった。かつて区内であった子どもの事故例を話しながら、「子どもの事故が一番嫌だね」とぽつり。事故を起こすのは「人」ならばそれに巻き込まれるのも「人」。「何事も過信しちゃいけない。心の緩みが同じ人間の命を左右する悲惨な事故につながることを常に意識しないと」と自らも戒める。
○…「栗木周辺は平地で商店も揃っているので住みやすい」と地域への愛着を示す。いつの間にか地元商店街の会長や神社の役員など役職が増えた。特に夏は祭りの準備やイベントで忙しい時期となる。そんな状況にも、「ここまで長生きさせてくれたんだから、社会奉仕ぐらいしなきゃ」と笑顔。街を温かいまなざしで見守り続ける。
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