2月24日の座談会「旧杉田劇場の思ひ出」に登壇する 水野 直春さん 磯子区杉田在住 80歳
大好きな杉田のために
○…浜中学校2年生の時に学芸会で旧杉田劇場の舞台に立ち、歌舞伎・勧進帳の主役の一人、義経を演じた。「今でも少しセリフを覚えているかな」と懐かしむ。劇場の裏は海で、潮のにおいがした記憶は今でも頭の片隅に残る。「皆さんと一緒に当時の話をして思い出が蘇ってきたらうれしい」。24日の座談会を楽しみにしている。
○…杉田出身。実家は父親が営んでいたこんにゃく屋。金沢高校を卒業後、家業へ。父親とともにこんにゃく、しらたき、ちくわぶを製造し八百屋や乾物屋に卸していた。「八幡橋や横浜橋にはよく配達に行っていたよ」。ただ、スーパーやコンビニの台頭で「年々、商売は厳しくなっていった」。だが、父親が70歳まで店を手伝ってくれたこともあり、「自分もその年までは頑張ろう」と10年前の引退まで店を切り盛りした。「地域の方々に支えられた52年だった」と今でも感謝する。
○…映画鑑賞が好きで、20歳のころに雑誌「映画の友」の友の会に入会した。淀川長治とバス旅行で交流したことも。一緒に写る写真は今でもアルバムに大切に保管している。歌舞伎の観劇も趣味の一つ。幼少期に旧杉田劇場で見た歌舞伎が「少なからず影響しているのかな」とほほ笑む。2カ月に1度は歌舞伎座を訪れ「充実した日々を過ごしていますね」。
○…父親が杉田町西部町内会の会長を30年務めていたことから、自身も約10年副会長として活動している。一昨年に定年を迎えた民生委員は21年務め、地域活動に尽力してきた。現在は防犯パトロールや杉田小見守り隊で週1回通学路に立ち児童を見守る。「『おはようございます』とあいさつしてくれてうれしいですね」。大好きな杉田のためにこれからも貢献していくつもりだ。
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