ラグビーワールドカップ2019のアンバサダーを務めるラグビー元日本代表の 田沼 広之さん 金沢区大川在住 46歳
W杯後こそ新たなスタート
○…自身が初出場した1999年のラグビーW杯ウェールズ大会。街も人もウェールズカラーの真っ赤に染まった。対戦した試合では、声援が重なり風になる光景を体感。鳥肌がたった。「いつか日本でやりたい」――そんな思いが芽生えてから20年。日本での開幕戦、客席を埋めたサクラのジャージを見て、涙が流れた。「想像が現実になった」と感慨深げに話す。
○…金沢区東朝比奈で育つ。東朝比奈小ではバスケットボール、湘南学園中学では陸上部に所属。ラグビーとの出会いは中2の時だった。親友に「人数が足りない」とたのまれ試合に出場。ルールもよく分からない中、「ボールを持ったら、あそこに走る」と教えられ、3トライした。何より「みんなで何かを成し遂げる高揚感」が楽しかった。試合の翌日、陸上部に退部の意思を伝えた。
○…大学生、社会人時代に金沢区を離れるも、十数年前に戻ってきた。「海と山があって自然豊か。やっぱり好きなんです」。休日には子どもと釣りをしたり、海の公園でサッカーやバスケを楽しむことも。「競技は何であれスポーツは人をハッピーにできるもの。子どもには何かしらスポーツをしてほしい」と親の顔をのぞかせる。いろんな競技に触れる環境が整うといい。そんな中で「最終的にラグビーを選んでくれたら」と願う。
○…「サクラのジャージを着る人を増やしたい」とアンバサダーとして、小学校のラグビー教室や講演など様々な普及活動に励んできた。ドラマ「ノーサイド・ゲーム」の出演もそんな思いから。戦術や試合シーンの監修も行った。W杯の盛り上がりにも「終わった後が大事」と気を引きしめる。東京五輪では7人制ラグビーも控える。競技の普及や、未来の日本代表の育成のため、進み続ける。
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