横浜ひまわりロータリークラブ(臼井瑞穂会長)は東日本大震災を受け、被災地に支援物資を届ける活動を4月から続けている。
取り組みの発起人は同メンバーの1人で、南区で税理士事務所を経営する高橋稔さん。阪神・淡路大震災の際は確定申告の時期に重なって仕事が忙しく、希望しながらも支援に駆けつけることができなかった。そんな悔しい想いに突き動かされ、今回の震災後にいち早く立ち上げられた復興支援団体「東北太平洋沖地震生活支援協会」を3月末に訪問。物資は豊富に集まってくる一方、それを被災地へ運搬する手段が不足していることを知った。
高橋さんは同クラブに話を持ち帰って協力を呼びかけると、メンバーはこれに賛同。4月5日に高橋さんが宮城県石巻市などに訪問したのを皮切りに、以後毎月ほぼ2回のペースで被災地の災害支援センターや仮設住宅、高齢者施設へ直接物資を届け続けている。
自分たちで築き上げた被災地とのパイプラインを活かし、訪問前には必要とされるものを電話で確認。同クラブの予算で購入する物資は、急いで避難した人が多かったために震災後まもなくは靴のリクエストが多かったが、夏場になると虫さされの薬やハエとりリボンが重宝されるように。配給される食事では栄養が偏りがちなため、野菜や果物の濃縮還元ジュースも人気という。
年内の訪問を継続
震災発生から半年が経ち、被災地では当初に比べると瓦礫が道路からきれいに撤去されたり、新しく電柱も建てられるなど徐々に復興の兆しも見え始めた。また、苦難を乗り越えて積極的に生きようと立ち上がり、津波でまっさらになった土地で店を始める人もいるなか、自分の住む街や仕事を失い、先の見えない人生に呆然としている被災者の姿も見受けられるのが現状だという。
高橋さんはこれまでに約10回にわたって被災地へ足を運ぶなか、「もしかすると物資は必要でない人もいるかもしれないが、忘れないで訪問を続けることが被災者の方にとって何よりの喜び」と実感。「そろそろ暖をとるものが必要になってくる。年内は訪問を続けていけたら」と今後について話していた。
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