認知症患者の家族が講演 6年間の介護生活を話す
日野南地域ケアプラザで2月24日、認知症家族の会「かまくらりんどうの会」の白鳥哲夫さんが妻の介護生活について講演した。会場は多くの参加者で埋まり、講演内容に共感している様子だった。
白鳥さんの妻はアルツハイマー病による認知症を患っている。当日は認知症の発症から現在に至るまでの記録と共に、これまでの心境の変化や利用してきた社会制度について話した。
白鳥さんは2006年頃から妻の様子に異変を感じ、記録として書き溜めてきた。記録を始めてから妻が病気だと発覚したのはその翌々年のことだった。発症当初は深夜に勤務先への出勤準備を始めたり、自分に都合のいい嘘をつくなどの行動が目立ったという。徐々にこれまでできていた家事が困難になり、室内徘徊を繰り返し、暴力行為がはじまった。
その後、専門医の診断で認知症だと分かってからは、妻をサポートするために奮起。介護保険や利用できるすべての社会制度を申請し、認知症家族の会に参加して認知症への理解を深めた。妻の発症当時は病気への戸惑いや否定、混乱があったが、徐々に許容できるようになり、今では「意思の疎通は困難だが、家内が愛おしくなった」という。
白鳥さんは同じ認知症の家族を持つ人へ「本人や家族のためにも、病気の早期発見、早期診断が大切。また家族の会に参加することで心に余裕もできる」とアドバイスしていた。
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