市会議員 たのい一雄 市政報告 事故撲滅へ市を挙げて総合対策を 悲しみを繰り返さないために
区内大久保で先月28日、我が母校桜岡小学校の男子児童1人が亡くなり、児童を含め8人が重軽傷を負う痛ましい交通事故がありました。被害にあった方やご家族のお心を察すると、悲しみにたえません。謹んで哀悼の意を表します。
私は、地元の連合子ども会の会長や桜岡小学校学校運営協議会副会長を務め、同校PTA会長も務めました。事故撲滅を切に願い、対策に取り組む決意を新たにいたしました。
これまで安全対策も
事故現場は道幅が約5・2mの一方通行の道路です。バスが運行する道路であり、朝夕は通勤通学の人、日中は商店街利用の人で多くの通行があります。
地元では以前、通学路の安全点検を行った経緯があります。06年には保護者らで結成する「桜岡小学校学援隊」が発足、07年には地元町内会の有志らによる「見守り隊」が発足され、現在では地域子どもの安全対策協議会へと拡大しました。今回の事故現場は、道路幅が狭いため、2010年に同協議会が安全対策を要望し、11年11月に運転者に歩行者の注意を促すため、路側帯に緑色の塗装を施す事業を実施しました。
また南区の行政とも連携して同校では安全推進協議会の活動も実施。さらに子どもたちの登下校時刻に合わせて買い物や掃除などを行うことで見守りに取り組む「港南ひまわり83運動」も区内で広がっています。
社会課題が浮き彫り
それでも事故は起きてしまったのです。事故を起こしたのは87歳の高齢男性で、通常の状態とは思えないような運転でした。供述も二転三転しています。認知症の有無に加え、精神状態を調べるため、鑑定留置することになりました。
鑑定は3カ月に及ぶため、事故原因は明らかになっていませんが、今回の事故は超高齢社会、既成市街地のまちづくり、運転免許制度のあり方など、現在の社会課題を浮き彫りにし、私たちに投げかけました。
市・県・国の連携を
引き続き、通学路の安全を見直し、様々な対策を図ることが求められます。住宅や商店が密集する市街地の道路整備は様々な制約があるため、知恵を絞った対策が必要となります。
高齢化に伴い、高齢ドライバーの事故が増えているのも事実です。来年3月の改正道交法では臨時検査や更新時に認知機能が低いとされた75歳以上の人に事故や違反の有無にかかわらず医師の診断を義務付け、認知症による事故の減少をめざします。また横浜市では「認知症初期集中支援チーム」を発足し、認知症の早期診断・早期対応する体制を整えています。
こうした各取組が効果的に実施できるよう、地域と行政機関、警察の連携が必要です。今回の事故を教訓に事故撲滅をめざし、横浜市を挙げて総合的な対策を図るように訴えていきます。
田野井一雄
上大岡西1-10-5 SKビル402
TEL:045-841-3221
FAX:045-843-5024
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