栄区野七里に本拠地を置く社会人サッカーチーム「エスペランサSC」が今年、社会人サッカー関東リーグ1部に初めて臨む。目標は同リーグ制覇、そしてその先にあるアマチュア最高峰のJFL昇格だ。さらにはJリーグ参入も視野に入れて、目の前の試合にハートを込める。
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社会人サッカー関東リーグ2部も昨年、コロナ禍で7月からの後期9戦のみで順位を決するという異例のシーズンだった。さらにエスペランサは前年とレギュラーが半数以上変わり、メンバーチェンジによる戦力ダウンも危ぶまれていた。
だが、新加入の選手らも含めてチームは前年以上に一体として戦い、エスペランサは5勝1敗3分でリーグ2位となってチーム初の関東1部昇格を果たした。FWホドリゴ・カベッサ選手(ブラジル)はリーグで8ゴールを決めてリーグ得点王となり、DF米倉貫太選手は4アシストでアシスト1位となるなど新加入の選手たちがリーグでも存在感を示した。
「ファミリー」で昇格
元アルゼンチン代表選手でもあるオルテガ・ホルヘ・アルベルト監督は「結果として誰かがアシストし、ゴールを決めて勝利をつかんだ。だが、誰かひとりの活躍ではなくチームがファミリーとなって力を合わせられたことが結果となったシーズンだった」と評する。
選手兼コーチのオルテガ・ホルヘ・グスタボさんは「コロナ禍でも子どもたちのオンラインレッスンを続け、身体を動かせていたのは大きかった」と話す。エスペランサは子どもたちのためのサッカーチームとして2003年に創設され、その後に各世代や女子、社会人チームを創設してきた。トップチームの選手も下部組織のコーチを兼任しており、「子どもからトップチームまで全員がファミリー」とオルテガ監督は語る。
昇格についてグスタボさんは「ようやく、というのが正直な気持ち」と明かす。トップチームは11年に発足後、神奈川県3部リーグからひとつずつ勝ち上がって、16年から昨季までの5年間を関東2部で戦い続けてきた。19年にも昇格をほぼ手中にしていたが、最終節残り30秒で決められた同点ゴールでおあずけとなった。「あれがあったから、みんなが同じ目標をもってリーグに臨むことができた」とグスタボさんは振り返る。
オルテガ監督は「レベルは上がるが、所属リーグで優勝するという目標は変わらない。その先にJFL、Jリーグがある。今まで以上に応援してもらえるチームになっていきたい」と語った。
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