先人への感謝 未来への責任 横浜市会議員 こしいしかつ子
物心ついた頃から「夏」には楽しさと合わせて何か特別な寂しさと胸騒ぎを抱いてきました。恐らく、第二次世界大戦時を生きた人から直接語られる痛みや恐怖、悲しい別れ等、戦争が一人一人に残した傷が、夏の記憶とともに無意識に幼い私にも刻まれてきたのでしょう。そしてその記憶は個人の隔たりを超え、私たち日本人に共通な意識として相互に作用しているように感じます。今夏、私たちの地域を戦火が燃やすことはありません。しかし多くの日本人は、猛暑の中で感じる胸騒ぎの源を探り、日本の平和が多くの先人の悲しみの上にあることを噛み締め、未来の平和を創造する覚悟に今あらためて目覚めつつあるのではないでしょうか。
さて、現代は表層的な平和は取り繕われていても、一触即発な不安材料が潜在しています。戦争か平和かの二者択一の時代は終わり、国と国、地域と地域の関係性も複雑になってきています。真実が覆い隠されている中で、より慎重な情報分析と複雑な利害関係の把握が必要でしょう。一人一人の目覚めなくして平和の実現はありえません。
開港以来国内の先頭に立って海外との窓口の役割を担ってきた大都市横浜市ならではの智恵を生かして、日本の安全保障問題が遠くで語られる大きな事柄ではなく、暮らしに身近なテーマと捉え、市民の皆様と懸命かつ賢明な行動に結びつけていきたいと存じます。
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