地下鉄テロに迅速対応 港南消防署が救急訓練
港南消防署は5月24日、市営地下鉄のテロ災害対応訓練を野庭町にある上永谷車両基地で実施した。
当日は運転中の先頭車両内で爆発が発生し、乗客が多数負傷、近隣駅に緊急到着したと想定。野庭特別救助隊と市消防局所属の特別高度救助隊の2隊が有害ガス等で車両内が汚染されている可能性を踏まえ、測定機器で確認をしながら車両内に突入。負傷者を救出、搬送した。負傷者に対しては重症度によって区別し、治療順位を決定するトリアージと応急手当を実施。順次報告される情報を整理することも含め、緊迫感を保ちながら訓練が終了した。
今回の訓練は6月1日から3日までパシフィコ横浜で開催されたアフリカ開発会議に先立ち、実施したもの。同署担当者によると、世界的には爆薬に加えて有毒化学物質によって広範囲に被害を与えるテロが多いと説明しており、前日の5月23日には毒劇物に限定した訓練も実施している。
訓練を終え、港南消防署の松田康博署長は「この訓練は成功しても意味はない。厳しい想定を繰り返し、行動や連携に漏れがないかを確認するものだ」と語り、「情報が少ない状況でいかに全体像を描くか。報告連絡相談をきちんと行い、想像力豊かに想定してほしい」と振り返っていた。
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