浄土真宗本願寺派・東福寺(笹下5の13の20)で1月24日、同寺に保管されている市指定文化財を火災から守るための消防訓練が行われた。文化財防火デー(1月26日)にちなんだもので、1949年の同日に法隆寺金堂(奈良県)が全焼したことが契機。
同寺に保管されている絵画「絹本著色(けんぽんちゃくしょく)光明本尊図(こうみょうほんぞんず)」は、93年に市の指定を受けた重要文化財。約700年前の作品で、主に布教などに用いられていたという。現在は年に1度、4月28日の法要「永代経(えいたいぎょう)」の際にのみ、一般公開されているものだ。
当日は港南消防署や消防団のほか、同寺関係者や同寺の仏教婦人会の有志が参加。訓練では、同絵画の入った箱のダミーを素早く本堂から持ち出し、その後に放水訓練も実施した。
訓練後、港南消防署の松田康博署長は「今回はスムーズにできたが、いざというときにはうまくいかないもの。練習通りできるよう、訓練を重ねてほしい」と呼びかけた。また「寺や文化財の歴史は長く、先人が守り続けてきたもの。その気持ちを引き継いでいきたい」と話していた。
同寺の杉浦海一住職(40)は「本堂は築50年ほどで、延焼の危険性も高い。火の取り扱いには気を付けているが、地域の方たちが訓練に協力してくれることは心強い」と感謝の様子だった。
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