「通勤途中の上大岡駅で、ホームから『能面教室』の文字が見えたんです」。そう振り返るのは、磯子工業高校で当時教員を務めていたという厚木市在住の井出順章(よしあき)さん(77)。「能面」とは能楽などに用いられる面のことで、井出さんが目にしたのは上大岡第2町内会館で週3回ほど教室を開いている「面友会」のものだった。
同教室は、18歳のころから面の製作を行っているという能面師の渡辺松霜さん(68)が主宰しているもの。現在は男性を中心に40人ほどが通っており、渡辺さんは「初めのうちは基礎的な簡単な物から始めるが、基本的には好きな面を楽しみながら作ってもらうようにしています」と説明する。
面の製作は四角い木材をくり抜くところから始まる。様々な道具を使って、削ったり彫ったり。1回5時間、月に3回の製作時間で、仕上げまで概ね6カ月ほどかかるのだとか。井出さんは能面作りの魅力を、「集中して製作すると、気持ちがすっきりするし、贈り物としても案外喜ばれる」と語り、「作業後に、お茶やお酒を飲みながら皆で雑談するのも楽しみの1つ」と笑顔を見せた。
教室の詳細はHP(【URL】http://menyuukai.jp)、または【電話】045・842・4866まで問い合わせを。
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