「春にはクイーン・エリザベスの2本の横浜発着クルーズが実現します。大黒ふ頭に整備中のCIQ(税関・出入国審査・検疫)施設を備えた新客船ターミナルでお迎えします。秋には新港地区にもCIQ施設とホテル、商業施設からなる客船ターミナルがオープンします。
さらに、横浜駅周辺をはじめ、新市庁舎、パシフィコ横浜ノースの整備、関内・関外地区のまちづくり、都心臨海部の機能強化も進め、一層の誘客促進や企業誘致につなげていきます」
ハマ弁、周知強化へ
――子育て・教育施策についてお聞きします。
「子どもは未来をつくる力です。誰もが安心して妊娠・出産し、子育てができるよう、切れ目のない子ども・子育て支援、教育の環境と質の向上に取り組みます。
ハマ弁は、価格や栄養バランスの点で、他都市のデリバリー型給食と比べても遜色のない内容です。多くの方にご利用いただけるよう、ハマ弁の良さをPRしながら、喫食率の向上に取り組んでいきます」
――災害対策・環境面では?
「災害対策では、昨年、ブロック塀の改善工事等の補助制度を設け、市民の皆様から1千件を超えるお問い合わせをいただいています。これからも引き続き、防災・減災対策に取り組みますが、いつ起こるかわからない災害への対策では、市民の皆様にも自助・共助に取り組んでいただけるようお願いしたいと思います。
『SDGs未来都市』の取り組みの中心となる、横浜SDGsデザインセンターをモデル事業として立ち上げます。国からも期待されていますが、脱炭素化の実現に向け、さらなる省エネの推進と、再生エネルギーの活用を強化していきます。
市民、企業の皆様とともに、環境、経済、社会的な課題の同時解決に向け全力で取り組み、その成果を国内外の都市と共有することでSDGs未来都市・横浜を実現していきます」
IR誘致、明言せず
――カジノを含むIR(統合型リゾート)についての考えは?
「IRは観光立国の実現や将来にわたる経済成長に向け、日本で初めての取り組みとして進められています。現段階で横浜市は誘致について『白紙』ですが、今後、政省令など国から示される情報を把握しながら、横浜市にとって、そして、市民の皆様にとって一番良い方法を総合的に考えていきたいと思います」
――山下ふ頭再開発のビジョンは?
「山下ふ頭については、倉庫の移転などの協議を進めています。更地化したエリアは、東京五輪・パラリンピック期間中のホテルシップの受け入れ、また、来年の夏には実物大の動くガンダムの公開も予定されているので、これらの活用に向けて取り組んでいきます」
――市民への新春メッセージをお願いします。
「国際的なビッグイベントが相次いで開催されるチャンスを生かして、文化芸術の振興、魅力あるまちづくりを加速させ、市民の皆様に横浜に住む幸せを実感していただけるよう、また、ワクワクするような明るく希望に満ちた横浜を皆様とともにつくりあげていきたいと思います。
市長として10年目を迎え、これまで取り組んできた施策が花開いていると実感しています。これからも地道に、皆様に喜んでいただけるよう、頑張っていきます」
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