世界で2番目の広さの「無印」
港南台駅前の商業施設「港南台バーズ」の今春のリニューアルで高い関心を集めている店舗の一つが無印良品だ。1階と地下1階の2フロアへと大幅に売場を拡大し、世界1050店の無印の中で2番目に広い店舗となった。さらに全国の無印で3店目、関東では初となる食品の大型売場も備えている。同店の三品正洋店長に話を聞いた。
――出店の経緯はどのようなものでしたか。
「大型の食品売場を備えた店舗は全国で堺北花田(大阪)と山科(京都)だけだったので、次は関東にもという計画がありました。ただ、郊外でこれだけの広さをもつ売場はなかなかなく、今回タイミングよくお声がけ頂けたことで出店に至ることができました」
――港南台の街の印象を教えてください。
「横浜の都市部から少し離れた郊外部で、成熟した街という印象です。以前担当していた大阪の北花田も駅前だったのですが、団地が近くに多いことやご年配の方が多い点も少し似ています」
生産者との交流魅力の一つに
――百貨店が撤退した後の店舗で、近隣スーパーとの競合もあります。お店づくりで意識していることありますか。
「実は北花田の店も元は阪急百貨店があった場所でした。高島屋がなくなったことを惜しむ声は聞いています。これは近隣スーパーとの関係においてもいえることですが、『私たちにできること』に取り組んでいくのが大切だと思います。
その一つとして、地域とのつながりは重要なものと考えています。今回、店内に大きなキッチンカウンターを設けましたが、ここではその日採れた旬の食材を使い、調理例・レシピの紹介をしており、店内モニターのほかにインスタグラムも使って発信しています。さらに時々、生産者の人たちにもお店に来てもらい、野菜や魚などについて食べ方はもちろん、いろいろな話を通じて交流を楽しんでもらえたらと考えています。
なのでぜひお客様にはこのカウンターを活用してもらいたいです。感染症が落ちつけば、試食や料理教室なども実現したい思いがあります」
週に何度も足を運ばれるよう
――昔ながらの八百屋・魚屋のようですね。
「そんなイメージです。そして地産地消という観点からは地元の農家さんとも繋がっていきたい思いもあります。
また来店頻度の話として、衣類や生活用品といった商品が中心の一般的な無印良品では、リピーター来店は月に2回ほどですが、食品を扱うお店としてはこれを週に3〜4回に増やしたいところです。例えば今のような梅酒づくりの季節なら、梅とビンを同じ売場で展開するなど、季節ごとの楽しみを見つけてもらう配置も工夫の一つだと思います。毎日の生活の中で足を運びたくなるような、そんな付加価値も高めていきたいです」
横浜市との連携「困りごとに対応」
――今回、無印良品((株)良品計画)と横浜市は協力協定を結びました。具体的に取り組んでいきたいこととは。
「フードドライブでの連携はすでに開始しています。食品ロス削減など、環境への配慮は企業の社会的使命でもあり、積極的に取り組んでいきたいところです。
地域課題については地元の声をしっかりと聞くところがまず大事です。相談カウンター『MUJIサポート』で片付けや収納相談などをはじめとする生活の困りごとにも対応していますが、どんなことが必要とされているのか、それをしっかりと把握し、できることを模索したいですね」
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