JSBA認定のプロスノーボーダー 前田 佳苗恵さん 中区宮川町在住 18歳
夢の舞台で飛ぶ日を信じて
○…華麗な空中技で観客を魅了するスノーボードハーフパイプ競技。11―12シーズンのJSBA(日本スノーボード協会)ポイントランキングで2位に入り、同協会が認定するプロ資格を手にした。「ずっと目標にしてきたので、今はほっとした気持ちです」とはにかんだような笑顔を見せる。
○…中学1年生の頃、姉について行った川崎市内の室内練習場でハーフパイプを初めて目にした。「怖いというよりやってみたくて仕方がなかった」と振り返る。本格的に競技を始めると「練習をすればするだけ上達を実感できる」と、のめりこんだ。高さのあるエアを武器に次々と好成績を収めると自然と「プロ」が視野に入ってきた。
○…シーズンが始まると、全国の大会会場を転戦する。費用を少しでも浮かすため、遠征の足は母・豊子さんが運転するワゴン車。今年は3カ月で走行距離が10万キロを超えたという。会場に入って車で仮眠した後、大会に出場し、終わるとまた次の会場を目指すような過酷な日々。時には足に肉離れを起こしながら出場した大会もあった。それでも「折れていない限りは出場するつもりでした」とサラリ。以前は本番で力を出せないことが多かったが、今季はコンディションが悪いなかでもコンスタントに実力を発揮。精神面の成長で夢をたぐり寄せた。
○…今は束の間のオフシーズン。室内練習や基礎トレーニングの傍ら、友人とカラオケに行ったり、大好きなアイドルのライブに行ったりと女子高生らしい毎日も楽しんでいる。「来シーズンの目標はプロ戦で賞金を獲得することと、国内強化指定選手に選ばれること」とかみしめるように話す。その先にはソチ、平昌(韓国)の両五輪を見据える。「今の実力ではまだまだ難しいのは分かっています。それでも大きな舞台を目標にしたい」。これまで通り、一歩ずつ階段を登ったその先に、夢の舞台が待っているはずだ。
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