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中区・西区・南区 人物風土記

公開日:2017.01.01

横浜平沼高校出身で「市民記者」の活動を支援するNPO法人の代表を務める
堀 潤さん
ジャーナリスト 39歳

メディアで世の役に立つ

 ○…報道番組の司会、ラジオパーソナリティ、雑誌連載、市民の情報発信をサポートするNPO法人の代表など、様々な角度からジャーナリズム活動を展開する。「メディアを通してでしか世の中の役に立つことができないと思ってこの道に進んだ」とにこやかに語る。

 ○…商社マンだった父の転勤にともない、兵庫、大阪、東京を転々とする。横浜に越してきたのは中学2年生の時。保土ケ谷区の市立岩崎中学校に通い、県立横浜平沼高校へ。高校ではラグビー部と軽音部に所属した。学校の成績は下から2番目で、学校を抜け出して遊びに出かけることもしばしば。進路指導では「堀は就職だろ」と言われるほど「超落ちこぼれだった」と笑う。それでもそんな自分を受け入れてくれる自由な高校だったと懐かしむ。

 ○…浪人を経て立教大学文学部ドイツ文学科へ進学。ドイツへの短期留学も経験し、そこでナチスのプロパガンダを学びマスコミに興味を持つ。そして「世の中を良くも悪くもするのはメディアだ」と実感し、「メディアで世の中の役に立ちたい」と卒業後NHKへ入局。初任地の岡山放送局ではアナウンサーながら、積極的に現場に赴きネタを拾うなど、独自路線を突き進む。その姿勢を買われ、26歳で東京の報道番組に携わる。東日本大震災では適切に情報を共有する「市民とメディアの双方向の情報発信の必要性」を痛感。2012年6月に市民の情報発信を支援するNPO法人「8bitNews」を設立し、その後NHKを退局。これまで講座などを通して「市民記者」をサポートしてきた。

 ○…今後は株式会社を立ち上げ、NPOなど情報発信力が弱い組織と、その能力が強い人をつなげるサービスを通し「世の中の良いことをもっと伝えたい」と話す。「社会問題を一生懸命発信しようとする人のためにメディアの技術や知識を活用していくべき」と真剣な眼差しで語った。

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