中区内の郵便局長を対象とした書道教室の講師を務めた 木戸 キヨ子さん 中区石川町在住 82歳
心を込める書の魅力発信
○…この時季、郵便局に貼り出される「謹賀新年」などを記した印刷物。「せっかくだから、書初めをしたらどうだろう」。そんなアイデアが中区の横浜北方郵便局から上がったのが昨年5月。そこで中区内22郵便局の局長を対象とした「書初め教室」が企画され、その講師として白羽の矢が立った。10余年にわたり石川町で書道教室を主宰してきた経験からも「文字は実際に書くということが大切。いまの時代だからこそ大切にしたい」と思いを語る。
○…石川町の名家の次女として生まれた。横浜雙葉中学校高等学校の前身・横浜紅蘭女学校を卒業し、大学では当時女性としては珍しい法学を専攻。その後、横浜地方裁判所の事務官として所長の秘書などを務めた。「検事や新聞記者の対応などもしました」と懐かしむ。小学2年生のころから習い続けてきた書の腕を発揮し、調停員の名簿書ききなども担当。夫も裁判所職員で、自身が職場を離れた後も妻として執行官の激務をこなす夫のサポートをしてきた。
○…町内会の副会長をはじめ現在は会長職3年目と多忙な日々を送る。夫は数年前に他界したが、3人の子どもは近くに住み「娘は毎日顔を出してくれる」と目を細めた。元日は孫も含めて13人が自宅に集まり賑やかに。「お節料理を孫に教えないとね」と一緒に台所に立ったという。
○…局長向けの書初め教室は昨年6月から12月まで実施。「皆さまとても上達されました」とやりがいを感じた。気は早いが来年に向け、「また書初め教室を開くことができれば」と期待する。書道について「心を込めないとできません」ときっぱり。「すべて忘れて集中する。自分と向き合う時間を持つことは人生にとって、とても大切です」と指摘した。
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