中区民ミュージカルを皮切りに数々の舞台出演で注目を集める 柴垣 光希さん 南吉田小学校6年生 12歳
名子役の夢はロボット博士
○…宮本亜門さんが演出を手がけた横浜開港150周年記念オリジナルショー『ヴィジョン!ヨコハマ』への出演や、『佐倉義民傳』(昨年6月、シアターコクーン)での中村勘三郎さんの息子役など、数々の大舞台を踏み注目を集める。「始まる前は心臓が破裂しそうなくらい緊張する。でも幕が下りた後の達成感は普段の生活では味わえない」。屈託ない笑顔のなかに、俳優としての表情を垣間見せる。
○…初舞台は小学校3年生の時の中区民ミュージカル『キリシタンの魔法』。先に出演を決めていた母親と弟の稽古について行ったところ「面白そうだった」。翌年はいきなり主役に抜擢されたが、稽古中に事件が。セリフをうろ覚えのまま稽古に臨み、演出の福島桂子さんから「主役をなめるな」と一喝された。「悔しかったけれどその通りだったので、気持ちを入れ替えて稽古をがんばりました」。無事に主役を務め上げると、それが次の舞台の幕を上げることになった。
○…演技を見た関係者から次々とオーディションへの誘いが舞い込み、前述のような舞台への出演が決まった。演じる瞬間を「スイッチが入る」と表現し、舞台や稽古では抜群の集中力を見せる一方で、普段は年相応のあどけなさも見せる。そうしたアンバランスさも魅力のようだ。
○…勘三郎さんら一流の役者は「普段は優しいけれど、演技のことにはすごく厳しい」と驚いた様子。「将来はそういう人になってみたい?」と尋ねると「うーん」と考え込む。それもそのはず。今は別の目標がある。それはロボット工学の専門家。その夢のために有名な科学部がある公立の中高一貫校への挑戦を決め、受験勉強中だ。「災害の時に活躍するレスキューロボットを作りたい」と目を輝かせる。もちろん演じることへの欲求をなくしたわけではない。どのような道を進むのか今はまだ見えないが、その地平が無限に広がっていることは間違いない。
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