中区ボランティア連絡会の会長を務める 佐々木 茂雄さん 中区竹之丸在住 75歳
失敗恐れず踏み出す勇気を
◯…「誰でもが、できる事を、できる時に、できる所で」の頭文字を取って「なか4D倶楽部」と名付けたボランティアグループの設立を準備中だ。東日本大震災を機にボランティアへの関心が高まるなか、被災地支援や防災・減災活動、地域交流など、身近で簡単にできる活動を紹介し、中高年男性や若者などこれまで比較的ボランティアとは縁遠かった人が、活動を始めるきっかけづくりを目指す。「月に1日だけでもいい。自分ができる活動をみつけてほしい」と呼びかける。
◯…現在、中区で活動する14団体が加入する、中区ボランティア連絡会の会長を務める。自身がボランティアを始めるきっかけは、阪神淡路大震災。発生から2カ月後、当時勤務していた化学メーカーの研究者として、神戸で開催された学会に出席した。生々しい震災の爪痕に衝撃を受ける一方、現地のボランティアに大きな感銘を受けた。この時感じた「自分も何か人のためになることをしたい」という思いを定年を迎えて、実行に移す。社会福祉協議会の点字講習会に参加後、視覚障害者の誘導などに取り組んできた。
○…他人の力になっているという充実感はもちろん、人とのつながりがボランティアの最大の魅力という。「素敵な人に沢山会えました。付き合いは会社員時代より格段に広がりましたね」と笑う。ボランティアを始めた頃、先輩会員からかけられた「失敗を恐れて何もしないより、失敗したらやり直す勇気を」という言葉を指針にしてきた。
◯…「パドルテニス」というテニスの半分ほどのコートで行うニュースポーツを週1回ペースで楽しんでいる。「年齢や性別にかかわらず楽しめるから、高齢者にもぴったり。もっと広がってほしい」。そう言って見せる笑顔と穏やかな口ぶりから、誠実な人柄が伝わる。小さなおせっかいを大きな力に代えるため、ボランティアの楽しみを多くの人に伝えていく。
|
<PR>
|
|
|
|
|
|
|
<PR>