宮前ガバナンス8月号 連載寄稿 認知症対策は早期発見・早期相談から始めよう! 〜かわさき記念病院を視察〜 川崎市議会議員 石田やすひろ
かわさき記念病院(認知症疾患専門病院)を視察しました。潮見台にある川崎市初の認知症専門病院です。認知症の患者はもとより、ご家族の相談ケアも行なっています。
認知症は進行を防止する上で、早期発見、早期治療が重要な病気です。適切な治療を施す事で、症状の進行を防ぐことも可能です。本市の認知症高齢者数は、平成27(2015)年に4万2115人と市の高齢者の7人に1人が認知症であると推計しています。今後も高齢化とともに増加を続け、令和12(2030)年には8万5588人と2倍以上になると想定しています。
300床あるかわさき記念病院は、各病棟を少数病床のユニット形式に分けた小規模ケアを特徴としています。認知症相談体制も充実しており、本人が受診したがらないケースでも、ご家族のみで相談に応じてくれます(有料)。
一方、川崎市では認知症に関する相談を、区役所・地区健康福祉ステーションで行なっています。地域包括支援センターや本市より委託を受けた認知症疾患医療センター(聖マリアンナ医科大学病院認知症治療研究センターと日本医科大学武蔵小杉病院街ぐるみ認知症相談センター)でも、無料で受付けています。認知症コールセンターでは、認知症高齢者等を介護するご家族の悩みの無料相談を受付けています。
病院の視察を終えて感じたのは、病院と地域との関わりを深めていく事の重要性です。病院ができて5年余が経過をしていますが、未だにその認知度は低く、その特徴も知られていません。地域にある認知症専門病院の役割と機能を正しく理解する事が大切です。病院と地域、関係機関の連携が、今後、医療の充実を図る上で必要だと考えます。認知症を患った方々が、住み慣れた地域で、安心してサービスを受ける事ができる社会を目指して、引き続き取組んで参ります。
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10月4日