宮前ガバナンス11月号 連載寄稿 イノベーションは川崎から! 〜川崎を起点に成長戦略を〜川崎市議会議員 石田 やすひろ
川崎市には、ICT・エレクトロニクス・機械・バイオテクノロジー等、多くの研究開発機関が立地しています。本市は、そうした技術に支えられた「ものづくりの街」として発展・成長してきました。本市の持つポテンシャルを最大限に活かした政策により、地域経済はもとより国の経済をも牽引しています。市と国による連携した経済政策は、コロナ禍で痛んだ経済を再生する起点となっています。そこで、市内にある2つの拠点を紹介します。
1つは「Kawasaki-NEDO Innovation Center」(幸区大宮町)通称K-NIC(ケーニック)です。市民の起業や創業を支援するワンストップ型のベンチャー拠点として、本市と国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構、公益財団法人川崎市産業振興財団の3者で運営しています。起業に関する相談窓口や、ワーキングスペースの提供の他、起業に関係したイベントを実施しています。
K-NICでは、新たなビジネスに挑戦する市民に役立つ情報を提供しています。起業の実現から 事業成長の加速化、資金調達やビジネスマッチング等、あらゆる支援をしています。
2つ目は、令和3年8月、Kawasaki Welfare Technology Lab(ウェルテック)が開設されました。川崎市複合福祉センター「ふくふく」(川崎区日進町)内にあり、市内の中小・ベンチャー企業を中心とした福祉製品の開発や改良を支援しています。こちらも同様に、本市と産業技術総合研究所、東京工業大学で共同運営しています。ウェルテックを拠点として、開発事業者が福祉現場のニーズを捉えられるよう、福祉現場との橋渡しを行っています。また、3者が開発・改良を目指す福祉製品等の定量的評価を行っています。
2つの拠点はいずれも、産官学等の連携を進めています。市や国、学術機関のそれぞれの専門性を活かし、経済の牽引役となるベンチャーの芽をつくり育てているのです。キーワードは「新しい資本主義」です。成長と分配による好循環の完遂です。成長分野へ注力し、新たな技術やアイデアによってもたらされた新たな価値を、分配政策へと繋げるのです。
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11月29日
11月22日