チームドラゴン山崎秀晃選手 町田から世界王者誕生 立ち技格闘技クラッシュ
後楽園ホールで3月に行われた立ち技格闘技イベント「Krush(クラッシュ)」。その63kg級タイトルマッチで市内在住のプロ格闘家・山崎秀晃選手(26歳)が見事勝利し、世界王者に輝いた。
「チーム全員で掴んだ王座です」――。タイトルマッチの相手、フランスのトーマス・アダマンドポウロス選手は、同門の先輩でクラッシュ初代王者の梶原龍児選手を破って2代目王者となった強敵。やはり先輩の尾崎圭司選手にも勝利している。その強敵相手に「先輩たちのリベンジを、そしてチームにチャンピオンベルトを奪還する」と誓って臨んだタイトルマッチ。
山崎選手が所属するチームドラゴン(町田市森野)は30人のプロ選手が日々鍛錬を重ねているキックボクシングジム。山崎選手は同ジム代表でキックボクシング第一人者の前田憲作氏や同ジムで活躍する尾崎選手にあこがれ、2008年に出身の京都から上京、同ジムの扉をたたいた。
親の強い勧めで物心ついた頃から空手を習っていた山崎選手。中学・高校での成績は全国3位止まり。「あと一歩」を踏ん張る強さを求めていた。そして高校卒業後にキックボクシングの世界へ。アマチュア時代から実績を積み、プロ戦績は現在16勝2敗1分け。昨年の初のリーグ戦「ワイルドラッシュリーグ」で優勝するなどの実績をもって挑戦権を獲得した。
試合はトーマス選手優位の下馬評の中、「気合と根性」でパンチやキックを繰り出す山崎選手。2ラウンド目にはこの試合の為に技術を磨いた「バックハンドブロー」でダウンを奪う。そして最終ラウンドのトーマス選手の猛攻を凌ぎ、その優勢ポイントを守って判定勝ちを収めた。
「先生(前田代表)や先輩方の指導のおかげです。スパーリングに付き合ってくれたチームのみんなのサポートも力になりました。町田の人たちもたくさん応援してくれて感謝しています。親にも良い報告ができ、嬉しいですね」
反省活かした勝利
昨年10月にタイトルマッチの挑戦権を獲得し、12月には前哨戦となる試合が組まれたが、実はそこで敗退してしまう。「試合運びが雑でした。ただその反省を次に活かせたと思う」
チャンピオン第一戦となる次戦は6月16日(日)の後楽園ホール。王者として臨む姿勢に余念はない。
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