玉川大学「TSCP」チームが8月7日〜10日に秋田県大潟村で開催された「2019WGC・ソーラーカー・ラリー」のグリーンフリートチャレンジ部門で3年ぶり2回目の優勝を飾った。走行中に予期せぬトラブルが起こる中、太陽電池とマグネシウム空気電池を組み合わせた2人乗りハイブリット・ソーラーカー「未来叶い」で一つの夢をかなえた。
さらなるエネルギーの可能性に挑戦するために開発した車両「未来叶い」。2人乗りや車体の点など、実用車に近いことが特徴だ。出場した部門は新しい技術を取り入れた新開発車両のクラス。走行成績(周回数)+プレゼンテーション(技術発表)+ラリー(事前申告と実走行の差異を採点)の総合ポイントで順位が決まる。競技中に複数回のパンクに見舞われるなど、発表の瞬間まで勝利を確信した者はいなかったが、それぞれの分野で1位、1位、3位と好成績を上げて部門優勝した。
20人の学生を率いるチーム監督の斉藤純准教授(42)は「ここまでやってきたことが成果につながって良かった」と冷静に振り返る。「昨年が2位だったので、今年は優勝したかった。チームみんなの努力が形になって嬉しい」と話した学生代表の青木健太さん(工学部エンジニアリングデザイン学科4年)はレースでドライバーの大役も務めた。さまざまな課題がある中、結果を残せたことが大きいという。
「去年は悔しい思いをした。最終学年での1位は嬉しいが、後輩たちの指導にあまり時間が割けなかったことに少し悔いが残ります」と学生副代表の藤吉智也さん(同4年)。競技中はナビ役を担い、助手席でもう一人のドライバー吉原岳杜さん(同2年)を叱咤激励し、勝利に導いた。初日は結果が出なかったが徐々に力を発揮し、3日間でコースを27周、675Kmを走り切った。
今回、もう一台参戦した新型車両は「リン酸鉄リチウム電池」を採用。車両の準備に時間がかかり、競技期間中も作業にかかりきりになった。「この経験が社会に出て活きる」と斉藤准教授。玉川大学「TSCP」チームの挑戦はこれからも続く。
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