分厚いビジネス書の中身を10分で把握できる――。そんなサービスが鶴川駅前図書館で始まった。インターネットを使った時短読書サービス「フライヤー」を7月末に市内の公立図書館で初めて導入。館内の無料Wi―Fiを使えば約2900冊の書籍要約を読むことができる。良書との出会いはもちろん、図書館利用者や貸し出し冊数の増加を目指す。
「フライヤー」とは、株式会社フライヤーが運営するウェブサービス。ビジネス書や実用書、教養書、自己啓発本など、ビジネスパーソンに話題の書籍を要約して掲載している。10分程度で読める長さのため、通勤時間などを活用し、教養やスキルを身につけられると、働く人などの間で利用されているサービスだ。毎日1冊ずつ配信され、現在は約2900冊に対応。月額定額制で個人利用できる。
鶴川駅前図書館では、持参したスマートフォンやノートパソコンと館内で利用できる無料Wi―Fiを使ってウェブサイト「フライヤー」に接続すれば冊数の制限なく無料で利用できる。
同館で副責任者を務める岡野裕司さんは「タイトルや帯で興味があった本の内容を把握することで、今の自分に役に立つか、知りたい情報が載っているかなどを確認できる。本を選ぶ材料として活用してもらえれば」と話す。
ただし、「フライヤー」に掲載されている書籍が図書館に必ずあるとは限らないので注意が必要。「要約を読んで借りたい本ができたら、図書館にあるか確認してみてください。ない場合にはリクエストも受付けています」と岡野さん。
同館は今年4月から市内で初めて民間指定管理者による運営を開始。市内で書店を営む株式会社久美堂と図書館関連事業を行う株式会社ヴィアックスの2社による共同事業体が運営管理を担っている。土日祝日の閉館時間を午後5時から6時に延長したり、休館日を第1・第3月曜日の月2回に減らすなどして開館日数・時間を増加。今年、10周年を迎える同館は10月に周年イベントを開催するなど、サービス拡大を図っている。
約10万冊の書籍を所蔵しており、そのうち児童書を除いた約7万6000冊が一般書。駅前という立地条件もあり、利用者に比較的働く世代の人が多いという。フライヤー導入により、これまでより利用者数や貸し出し冊数の増加を目指す。
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