町田市はこのほど、「鶴川団地との周辺地区再生方針」の策定を発表した。団地居住者、周辺住民、商店会、UR都市機構などが協議を重ね、「多世代が一緒に住めるまち」を目指した鶴川団地周辺地域の再生計画が進められている。
高齢化や人口減が全国的に問題となる郊外団地。入居の開始(1967年)から48年経つ鶴川団地でも同様に今後の活力の低下が懸念される中、立ち上がるのが地元住民だ。「世の中の変化に合わせて、我々の世代だけでなく次の世代に愛される場所でありたい」―開発初期から同団地に隣接する鶴川団地センター名店街内に商店を構え、自身も団地に居住する富岡秀行さんは話す。
多世代に愛される街に
地区計画には居住者、商店会、URがこれまでに3年をかけ地域検討会を結成、協議を重ねてきた。昨年12月には自治会が管理する「ふれあいルーム」を設置、コミュニティスペースとして利用することで高齢者の見守りや団地の魅力づくりに繋げてきた。
また、現在は若い世代を呼び込もうとURがボックス住棟を建物の老朽化に伴い改修、エレベーターを設置したリノベーション再生も順次進んでいる。さらに、耐震改修の問題から団地全体の大規模な建替えも行っていく見込みだ。
こうした鶴川団地を取り巻く周辺環境に大きな変化が見込まれる中、地域検討会では昨年から4度のワークショップを開催、これからの団地の未来を描いた「未来予想図」を作成するなど準備を進める。
3つの柱テーマに
このほど策定された「周辺地区再生方針」では【1】「安心して子育てができる」【2】「鶴川団地と周辺地区全体での魅力づくり」【3】「高齢者が楽しく暮らせる」ことが再生事業の3つの柱。
先月27日には最初の動きとして鶴川中央公園内に市内2カ所目となる「常設型冒険遊び場」を設置。子育て世代にとっての魅力ある環境づくりにも繋げている。住民・商店会が主体となりUR、町田市とも連携し、今後も周辺地区全体での魅力づくりに継続的に取り組んでいく予定だ。近隣の商店事業者らは「建替えについては期間中の営業はどうするかなど課題は多いです。でも皆で協力して話し合い、未来の街に住む人たちのためにも全体でいい場所になることができれば」と話している。
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