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町田版 公開:2022年9月29日 エリアトップへ

小野路シルク工房 養蚕文化 継承に挑戦 里山活用へ一助

文化

公開:2022年9月29日

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繭を手にする代表の世羅田さん(左)と発案者の平山さん
繭を手にする代表の世羅田さん(左)と発案者の平山さん

 かつて町田でも栄えた養蚕文化の継承と新しいシルクの価値を発信しようと、「小野路シルク工房」が発足。高校生から70代までの有志29人がメンバーとなり現在、養蚕に挑戦中だ。今後は糸取りワークショップや、里山に残る桑畑の整備などにも取り組む。

 同工房で代表を務めるのは市内在住のイラストレーター・世羅田京子さん(53)。世羅田さんは8月中旬に1000頭の蚕の卵を購入。ヨリドコ小野路宿内にある小屋を拠点に、約1カ月間をかけて孵化から5回の脱皮を見守った。蚕の成長には大量の桑の葉が必要で、かつて市内で養蚕を営んでいた農家が協力。野津田にある無農薬の桑畑から葉を収穫し、ヨリドコの小屋へと運んだ。世羅田さんは「餌なので、虫よけや農薬は使えません。市内で無農薬の桑畑は、どんどん無くなっていたり放置されているようでした」と里山の現状を知る機会にもなったと話す。卵から孵化させた蚕は繭となり収穫期を迎えている。

 企画の発案者は放置竹林の整備や活用に取り組む「小野路竹倶楽部」の平山健一さん。平山さんによると、養蚕企画は実行するのに2つの課題があったという。一つは、蚕のために大量の桑を用意すること。二つ目は、できた繭の使い道。「世羅田さんはイラストレーターで、デザイナーの仲間も多い。アートの視点で繭や糸の活用ができるのではと期待しました」と平山さん。

 市内には、かつて町田を発展させた「絹の道」と呼ばれた道があった。町田駅前に石碑があり、1900年代ごろまで、原町田周辺は一面の桑畑で養蚕業と農業を兼業している農家が多かったといわれている。「日本の近代化を支えた養蚕。町田の歴史を感じることもできる」と平山さん。

糸取り体験

 ヨリドコ小野路宿で10月10日(月・祝)、蚕の繭から糸取りと座繰り体験ができる「シルクと竹のランプシェード作り」を開催。午前10時からと午後2時からの2回。定員は各回10人。参加費1000円。申込みは下記二次元コード。

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