映画やテレビ、ドラマ、CMなどの撮影を地元に誘致し、撮影時には必要なロケ地や情報、エキストラなどを製作者に提供する「フィルムコミッション」(FC)が、今年夏をめどに大和市にも設置される。
FCは、平成12年に大阪市で初めて誕生し、現在は国内100を超える組織がある。多くは地方自治体や観光協会に事務局があり、地域振興や活性化、観光地としてのPR効果を図る目的で設置されている。
大和市では平成13年6月議会で大波修二市議が、大阪や神戸、横浜での取り組みを紹介。まちおこしの有効な手段として提唱したが、当時の市政は取り組みには消極的だった。
その後、平成21年2月の市制50周年にあわせ大和市が市民参加型記念映画「わが街・やまと」を製作。クランクアップ後に、この製作者や出演者らが文化グループ「ドラマティックカンパニーyamato50」を発足させ、市内芸術家の発掘と発信など、さまざまな文化活動に取り組んできた。このグループに有志が加わり、平成21年6月に大和市協働事業を目指す「大和フィルムコミッション準備会(太田実代表)」を発足させた。
こうした動きと並行して大和市は、平成21年4月にイベント観光課を新設。各部署が個別に受けていた撮影依頼の窓口を一本化。さらにFC設立を念頭に観光協会事務局長を公募し、ドラマティックカンパニーの代表、星野俊江さんを事務局長に起用した。
昨年3月の平成22年度施政方針で大木市長は、本市のPR手段として「フィルムコミッションの立ち上げ」を明言。先進地の視察や各種研修など調査活動を市民と協働で行っている。
市イベント観光課によると、昨年4月から12月までに制作会社などから同課に寄せられた撮影の打診は、テレビドラマや短編映画、プロモーションビデオ、CMなど計32件。このうち撮影に至ったのは7件だった。
大和フィルムコミッション準備会の代表で映画監督の太田実さん(50歳・上草柳)は「大和は交通の便が良く撮影の需要はもともと多くある。支援体制が整えばさらに件数は増えるのではないか」と話している。
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