5月に開催予定だった「大和市民まつり」が、自粛のため中止されることが決まった。市民まつりの公式ホームページには、中止決定への意見が42件(4月6日14時30分現在)寄せられ、物議をかもしている。
大和市民まつりは、昭和53年に引地台公園で始まった大和市最大規模の催し。 イベントは、大和市イベント観光課が事務局となり、自治会や商工業、農業、福祉の各分野から代表らが集まり21人の委員で組織する実行委員会が運営している。今年度は、市からの補助金1000万円、企業などからの協賛金550万円、出店料350万円を運営費として見込んでいた。
中止決定まで
大和市イベント観光課によると、3月11日に東日本大震災が発生し、週明けの14日頃から同課職員と実行委員会の一部の役員が非公式な検討を重ねてきた。
こうしたなか、イベント観光課が3月29日に実行委員会の役員会(役員8人)を召集。ここで同課が「地震や津波、原発事故、計画停電などの混乱の中、組織がひとつになれるのか」「協賛金が集まるか」など「総合的な状況」を説明した。
これに対し複数の役員からは「市が中止の方向付けをしているように感じた」とする声もあがっている。
29日13時半から開かれた役員会では、市からの状況説明を受けて「自粛もやむを得ず」と決定。続いて委員18人が出席する実行委員会に諮られ、市民まつりの自粛中止が決まった。
このなかで一部の委員からは「地域経済に与える影響」などから自粛中止に反対する声があがったが、最終的には17人中14人が中止に賛成する多数決で自粛中止が決まったという。
HPに書き込み多数
「大和市民まつり公式ホームページ」(http://ysmatsuri.jp)には3月29日に「甚大な被害や原発問題、計画停電など不安定な社会情勢を鑑み」今年の市民まつりを自粛中止する案内が掲載されたが、閲覧者が自由に書き込めるコメント欄にはこの直後から中止撤回を求める声が多く寄せられている。
こうした声にイベント観光課は「いろいろな意見がある」としたうえで「決定が変わることはない」としている。市民まつり中止について大木市長は「実行委員会は運営に携わる方々で構成する委員会であり、決定機関。市としてはコメントする立場にないが、決定を尊重し必要な対応をしていく」とコメントしている。
被災地の宮城県では8月の仙台七夕まつりを実施する方向で検討している。
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