大和市生涯学習センターの食堂として親しまれてきた「味菜」(深見西)が6月30日閉店した。年齢などを理由に3代目主人の丹静子さん(71歳)は「心惜しいけど」とその47年の歴史に幕を閉じた。
同店は、生涯学習センターの前々身である「大和市民会館」の開館と同時に昭和39年に開店。当時、市民会館は市内初の結婚式場、披露宴会場として場所を提供し、市内の写真館などで組織された「傘(三)寿会」が運営していた。食堂は結婚式用の食事の提供を主とし、現在でも式場までの仕出し用の裏階段が残るなど面影を残している。
大和市統計概要によると、昭和40年代のピーク時には年間400組以上が挙式。市民会館の窓口で婚姻届が出せるほか、市や県の職員が結婚相談、仲人を引き受けるなど行政と連携して結婚事業を盛り上げていた。昭和58年に市内に民間の式場ができ、利用者が激減したことを受け、平成10年に食堂のみを残し式場は閉鎖した。
昭和61年に挙式した中井孝さん(西鶴間)は、「友人に囲まれた温かい式だった。思い出の食堂が無くなるのは寂しい」と話していた。
食堂の閉店に伴い6月に新規運営事業者の入札を行ったが、建物の老朽化が課題となり決定しなかった。当分の間フリースペースとして活用していくという。
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